オーストラリア、中南米をはじめとする世界各地で、カエルなどの両生類を絶滅においやっているといわれる「カエルツボカビ」。 日本でも2006年末に飼育下のカエルで初めて確認され、また2007年6月には日本固有の野生のカエルからもカエルツボカビの遺伝子が検出され、感染の可能性が強くなりました。 カエルツボカビと言えば、両生類の絶滅を招く恐ろしい菌だと言われていますが、実際どんな菌なのか、カエルツボカビに感染したカエルに何が起こるのかを知っていますか? ここでは、菌としてのカエルツボカビの姿や、カエルツボカビが引き起こす両生類の病気・カエルツボカビ症、そしてカエルツボカビの研究や、カエルツボカビ症の検査や治療など、問題の解決に向けた取り組みについて、更にカエルツボカビの侵入によって危険に晒される可能性のある、日本の希少な両生類についてもご紹介します。 ※「科博NEWS展示」は、社会的に話題性の高いその時々のニュースを取り上げ、関連のある展示室の一角を利用して紹介するミニコーナーです。 |
カエルツボカビの分類学的位置、カエルツボカビに近縁なツボカビ類、世界で初めて製作したカエルツボカビ及び感染状況模型、アジアで初めてカエルツボカビ症が確認されたカエル液浸標本、日本で初めて純粋培養に成功したカエルツボカビ動画、カエルツボカビ症によって運動に障害をきたしたカエル動画、カエルツボカビの検査及び治療の実際、日本の絶滅危惧の両生類たち ほか (実物資料約25点、動画2点) |
カエルツボカビ -生物学と環境への影響- | |
開催場所 | 国立科学博物館 地球館1階「地球の多様な生物たち」展示室 |
開催期間 | 2008年2月5日(火)~4月6日(日) ※休館日は毎週月曜日(ただし2月11日、3月24日、3月31日は開館) |
開館時間 | 午前9時 ~午後5時 金曜日は午後8時まで (入館は各閉館時刻の30分前まで) |
入館料 | 通常入館料のみでご覧いただけます。 一般・大学生:600円(団体300円) 高校生以下無料 ※団体は20名以上 |
お問い合わせ | ハローダイヤル 03-5777-8600 |
主催 | 国立科学博物館 |
後援 | 日本菌学会 |
〈備考〉2008年は国際自然保護連合・世界動物園水族館協会によって提唱された『国際カエル年』です。NEWS展示『カエルツボカビ』は、『国際カエル年』協力イベントです。 |
【写真】a カエルツボカビ症にかかったカエルの皮膚断面の顕微鏡像 b ダルマガエル c カエルツボカビの遊走子のうの顕微鏡像 d カエルツボカビの遊走子のうの顕微鏡像 e カエルツボカビ症にかかったチャコガエル f 蛍光染色されたカエルツボカビ g シリケンイモリ |