ルーヴル美術館展−17世紀ヨーロッパ絵画−
オランダ、スペイン、フランスなどの美術史を通じて「黄金の世紀」と呼ばれる17世紀ヨーロッパは、レンブラント、ベラスケス、フェルメール、ルーベンス、プッサン、ラ・トゥールといった、綺羅星のごとき画家を数多く輩出しました。
本展ではこれらの画家の作品をはじめ、ルーヴル美術館が誇る17世紀絵画の傑作の数々を展示いたします。まさに「これぞルーヴル」、「これぞヨーロッパ絵画の王道」といえる作品群です。
17世紀はまた、貧困や飢餓といった陰の部分、大航海時代、科学革命と富裕な市民階級の台頭、かつてないほどの高まりをみせた聖人信仰など実に多様な側面をもっています。それらは画家たちの傑出した才能と結びつき、数々の名作を生みました。本展は17世紀の絵画を通じて、様々な顔をもつこの時代のヨーロッパの姿を浮かび上がらせようという意欲的な試みでもあります。
本展ではこれらの画家の作品をはじめ、ルーヴル美術館が誇る17世紀絵画の傑作の数々を展示いたします。まさに「これぞルーヴル」、「これぞヨーロッパ絵画の王道」といえる作品群です。
17世紀はまた、貧困や飢餓といった陰の部分、大航海時代、科学革命と富裕な市民階級の台頭、かつてないほどの高まりをみせた聖人信仰など実に多様な側面をもっています。それらは画家たちの傑出した才能と結びつき、数々の名作を生みました。本展は17世紀の絵画を通じて、様々な顔をもつこの時代のヨーロッパの姿を浮かび上がらせようという意欲的な試みでもあります。
17世紀のヨーロッパ絵画といえば、誰もが思い浮かべるのがレンブラント、ベラスケス、フェルメール、ルーベンス、プッサン、ラ・トゥールらの巨匠たち…。本展ではこれら、美術史だけではなく世界史においても名を残した画家たちの作品の魅力を一堂にご紹介します。
フェルメールの名作《レースを編む女》をはじめ、出品される71点のうち、およそ60点が日本初公開。さらに約30点はルーヴル美術館を初めて出る名品です。 一瞬の光をとらえて永遠の印象をそこにとどめた自然かつ幻想的な絵を描く達人…。ヨハネス・フェルメールは、17世紀に活躍したオランダ画家のなかで最も評価の高い巨匠の一人です。
ルーヴル美術館は、フェルメールの晩年の作品2点を所蔵しており、今回、初来日する《レースを編む女》は、フェルメール作品のなかでも小さな作品で、晩年の傑作の1枚です。 光と影によるドラマティックな絵画で名を馳せるオランダの巨匠レンブラントは、その生涯に驚くほど多くの自画像を描きました。画家としてデビューした20歳の頃から、名声を博し豪邸に住んだ壮年期、多額の借金を抱え、破産した熟年期、そして63歳で亡くなるまで、波乱の生涯の間に描かれた自画像は数十点にのぼり、その時々の彼の内面の変化まで伝えています。
彼のフルネームは“レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン”。ルネサンスの大巨匠、ラファエロやミケランジェロ、そしてティツィアーノにあやかって、ファーストネームだけで署名することで、自らもこれらの巨匠に近づこうとしたのだといわれています。 風俗画は、ありふれた庶民の生活を描いたもので、17世紀オランダでさかんに描かれました。そこには様々なメッセージが隠されています。
フェルメールの《レースを編む女》。 レース編みはとても厄介な手仕事で、時間がかかる上に最新の注意を要します。このため家庭の主婦や結婚前の娘が編み物をするのは、俗世間の誘惑から身を守るためだったと言われています。この作品は堅実な家庭の理想を描くもので、彼女のそばにある聖書と思われる書物もその意味を補強しています。 身近な生活を生き生きと描いた風俗画に道徳的な意味合いを探すのも楽しみ方の1つです。 美術館のコレクションには、偶然が大きく左右します。本展でも、ルーヴルが危うく買い損ねそうになったり、偶然入手できた作品があります。
クロード・ロランの《クリュセイスを父親のもとに返すオデュッセウス》。ときのフランス国王ルイ14世がリシュリュー公爵とスポーツで賭けをし、勝って手に入れたものです。王室コレクションに入ったのちに、フランス革命政府が没収し、ルーヴル美術館の所蔵となりました。 名作の来歴にドラマあり。 もし、世紀を代表するこれらの作品の安住の地がルーヴル美術館でなければ、今回の「ルーヴル美術館展」も実現しなかったかもしれません。 「我思う、ゆえに我あり」。近代哲学の父とされるフランスの思想家デカルト(1596−1650年)の有名な『方法序説』の中の言葉です。そのデカルトの肖像として最も知られている作品《ルネ・デカルトの肖像》が本展に出品されています。フランス・ハルスの原作に基づくといわれているもので、ハルスの原作といわれる作品はコペンハーゲンに所蔵されています。
マリー・ド・メディシス(1573−1642年)はアンリ4世の妻であり、ルイ13世の母として歴史にその名を残していますが、なにより、ルーヴル美術館に所蔵されるルーベンスの手になる24点の連作のヒロインとして広く知られています。
本展にはフランス・プルビュス(子)による《マリー・ド・メディシスの肖像》が出品されています。1609年頃の作品なので、まだ息子との対立もなく、安定した生活を送っていたと思われる王妃の肖像です。 画集などで、絵画そのものを鑑賞することはできても、額縁付の絵画は美術館に行かなければ見ることができません。本展のポスターで作品を額縁付で採用したのも、見た人に「実際にルーヴル美術館で鑑賞しているような気持ち」になっていただきたいと思ったからです。額縁に入れると絵画は全く違う印象を与えるようになります。構図が引き締まり、黒い額縁は白を、金色は青を強調するといわれています。
一方で額縁はオリジナルのものは多くが消滅しており、何世紀も前に描かれた絵画に元々どのような額縁がついていたかについての記録はほとんどありません。多くの場合、同時代の他の額を転用したり、あるいは、それらを真似た額が新たにつくられました。 ルーヴル美術館には、額縁を保管する場所があり、何千という額縁が絵のない状態で吊るされています。将来その額縁に入れられる絵画を想像すると、夢が広がります。本展覧会、額縁に注目するのも一考です。 |
開催概要 | |
展覧会名 | 国立西洋美術館開館50周年記念事業/日本テレビ開局55年記念事業 ルーヴル美術館展−17世紀ヨーロッパ絵画− |
開催期間 | 2009年2月28日(土)〜6月14日(日) |
開催場所 | 国立西洋美術館 〒110-0007 東京都台東区上野公園7-7 |
開館時間 | 午前9時30分〜午後5時30分(金曜日は午後8時まで) ※入館は閉館の30分前まで |
休 館 日 | 毎週月曜日(ただし、5月4日は開館) |
入 館 料 | ○一 般/当日:1,500円、前売:1,300円 ○大学生/当日:1,200円、前売:1,000円 ○高校生/当日:800円、前売:650円 ※中学生以下無料。 ※団体は20名以上に適用。(20名につき1名無料、前売券と同料金。) ※心身に障害のある方および付添者1名は無料。 (入館の際、障害者手帳などをご提示ください。) ※本展の観覧券で常設展もご覧いただけます。 (但し、5月12日(火)〜6月3日(水)は除きます。この期間中ご観覧の方には、常設展関連のプレゼントをご用意しております。) |
お問合せ | ハローダイヤル:03-5777-8600 |
主 催 | 国立西洋美術館、ルーヴル美術館、日本テレビ放送網、 読売新聞東京本社 |
後 援 | 文化庁、フランス大使館、日本テレビ文化事業団 |
特別協賛 | 木下工務店 |
協 賛 | 大日本印刷、日本興亜損保、EPSON |
協 力 | 日本航空、日本通運、JR東日本、BS日テレ、シーエス日本、 ラジオ日本、J-WAVE、文化放送、西洋美術振興財団 |
企画協力 | NTVヨーロッパ |
公式サイト | 展覧会オフィシャルHP:www.ntv.co.jp/louvre 国立西洋美術館:www.nmwa.go.jp/jp/ |