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かはく生物多様性シリーズ第５弾は「遺伝的多様性」がキーワードです！

遺伝的多様性ってなに？遺伝的多様性が失われるとどうなるの？
国際生物多様性年である2010年をしめくくるこの企画展で、みなさんと一緒に「遺伝子の多様性」を通して「あしたのごはん」を考えます。

展示の概要

約１万年前以降、私たち人類は「農耕」を手に世界各地へ拡散し、生態系に大きな影響を与えてきました。人類史において、農耕活動は破綻と再生を繰り返し、それは文明の崩壊と再生とも密接に関係しています。この企画展では、私たちにとってなじみの深い「田んぼ」を舞台に、「遺伝的多様性」という視点から将来の食と農耕のあり方を考えます。

その１「人類史における農耕の重要性を知る」

人類の拡散と農耕にはどのような関係があるのだろう？
最新の高度DNA分析から明らかにされた初期農耕民の拡散の様子とは？
約２０万年前にアフリカで誕生した人類は、７万年ほど前に世界中に拡散していきました。やがて１万年前よりも新しい時代になると、世界各地で農耕が始まります。ここでは、初期農耕民の拡散の様子と彼らの栽培植物について解説し、私たち人類の拡散と農耕との間には密接な関係があることを伝えます。

その２「農耕が頻繁に破綻と再生を繰り返してきたことを知る」

農耕は「その始まりが環境破壊の始まり」といわれるほど生態系を大きく変えてきた。
人類は農耕が引き起こす環境変化にどのように向き合ってきたのだろう？
水田稲作が長く続いてきたといわれる日本でも、洪水や干ばつなどの災害が頻繁に襲い、そのたびに社会は混乱におちいりました。ここでは、大阪府にある池島・福万寺遺跡や中国新疆ウイグル自治区の小河墓遺跡を例に、農耕が環境に与える影響、そして環境の変化が農耕や社会に与える影響について解説します。

その３「私たち日本の農耕の今を知る」

現代日本の田んぼを江戸時代の田んぼやラオスの焼畑、西南アジアの麦畑と比べてみると？
現在、私たち日本の農耕（稲作）はどのような状況にあるのでしょうか？ここでは、現代日本の典型的な田んぼを江戸時代の田んぼやラオスの焼畑、西南アジアの畑と比べてみることによって、遺伝的多様性を失いつつある“不安定な”現状を浮き彫りにします。

その４「遺伝的多様性の大切さを知る」

遺伝的多様性が失われるとどのような影響があるのだろう？
遺伝的多様性を守るためにはどのような取り組みがあるのだろう？一緒に考えてみよう！
ここでは、１９世紀にアイルランドで起きたジャガイモ疫病などの過去の事例を紹介し、遺伝的多様性の喪失が社会にダメージを与える可能性があることを説明します。あわせて、遺伝的多様性を維持するための取り組みも紹介します。